太陽の日差しが強い6月から8月に一番おいしくなる、とうもろこし。
茹でたり焼いたりしたとうもろこしをかぶりつくのは最高!ではありますが、当然のように捨ててしまう芯の部分に、実は利用価値があるのをご存知でしょうか?
ダイエットに!? 夏のおやつはとうもろこしで!
とうもろこしは、粒皮の部分に食物繊維が豊富に含まれています。
成人女性(18-64歳)が1日にとりたい食物繊維量は18g。ただ、実際にとれている量は12-13gになります。
つまり5-6gも不足しているわけですが、とうもろこしを1本食べれば、ラクラクその不足分をクリアできます。
また、疲労回復効果が高いことで知られるアスパラギン酸も多く含むのが特長です。
よってこの時期は、小腹が空いたらお菓子を食べるより、“とうもろこし1本”を食べることをおすすめします。
ダイエットに役立つ食物繊維と夏バテ予防に良いアスパラギン酸を効率よくとれる、夏の栄養おやつになるでしょう。
簡単に食べるなら、皮付きのままレンチン
夏の美容や暑さ対策にぴったりなとうもろこしですが、いくら良いといわれても、この暑いときに茹でるのはおっくうですよね。
そんなときは、電子レンジ加熱が簡単でおすすめです。
電子レンジ加熱の方法
1)とうもろこし1本を皮付きのまま電子レンジに入れる。
2)600wの電子レンジで約5分加熱する。
3)皮をむく。
皮付きのまま電子レンジに入れるだけ!
これなら食べたいときにすぐ食べることができますよ。
コーンの缶詰でも栄養はとれる?
旬の時期だけではなく、いつでも手に入るのがコーンの缶詰ですよね。では、手軽な缶詰でも同じように栄養がとれるのでしょうか?
茹でとうもろこしと缶詰を比べると、食物繊維の量はほぼ変わらないのですが、缶詰の方がカリウムやマグネシウムといったミネラルやビタミンB群は半分以下になってしまいます。
(「茹でたとうもろこし」と「粒の形がそのまま残っているホールカーネルタイプの缶詰」との比較)
やはり旬のものには栄養があるということで、この時期のとうもろこしを積極的にいただきたいものです。
芯を使うと料理がおいしくなる!
とうもろこしの食べ方は、茹でとうもろこし・焼きとうもろこしだけではありません。
さまざまなメニューに使える食材ではありますが、調理する際、多くの方は芯を捨てているのではないでしょうか?
実は、芯には旨味が多く詰まっています。
たとえば、とうもろこしご飯を炊くとき、コーンスープを作るときは芯も入れて作ってみましょう。
・とうもろこしご飯…米ととうもろこしの実、芯も一緒に炊き込む。
・コーンスープ…鍋に水ととうもろこしの実、芯も一緒に入れて火を通す。
(※食べるときは芯を取り除く)
意外な調理法かもしれませんが、芯から旨味が出ておいしさがアップするんですよ。
ちなみに、とうもろこしは必須アミノ酸のリジンという成分が少ないのですが、リジンを多く含む乳製品と合わせるとたんぱく質の栄養価値を上げることができるので、コーンスープは栄養的にイチオシのメニューになります。
まとめ
旬のとうもろこしには食物繊維や夏バテ予防に役立つアスパラギン酸などが豊富に含まれます。一年中手に入るコーンの缶詰も手軽で良いですが、やはり旬だけあってビタミンやミネラルは旬のものの方が格段に上。
そんなとうもろこしをもっとおいしくいただく方法が、旨味を含む「芯」も調理に使うこと。
実も芯も一緒に炊飯してとうもろこしご飯を作ったり、芯も煮出してコーンスープを作ったりすると芯から出汁が出るため、おいしさがアップしますよ。
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
旬の野菜の栄養事典(吉田企世子/エクスナレッジ)
参考
sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。