卵は「生」、「焼く」、「ゆでる」など、さまざまな調理法でいただける万能さに加え、コスパも最強。毎日の食生活で助けられている方は多いでしょう。
ただ、卵は調理法によってとれる栄養が変わる面が。さて、どんな違いがあるのでしょうか?
生卵とゆで卵の栄養の違い
卵は生卵とゆで卵、どちらがお好きですか? 実はこのふたつは生と加熱の違いにより、栄養にも違いがでてきます。
卵の卵黄には、皮膚の健康に働くビタミンであるビオチンが含まれます。
ただし、ビオチンを効率よくとれるのは生卵よりも加熱された卵です。
それは、生卵の白身に含まれるアビジンという成分が、ビオチンの吸収を妨げてしまうから。一方、加熱をするとアビジンは力を失います。
よって、美肌の成分をとりやすいのは生卵ではなくゆで卵ということになります。
スクランブルエッグより目玉焼き?
朝食の定番メニューに、スクランブルエッグや目玉焼きがありますよね。
このふたつは加熱をするメニューなので、どちらとも卵黄に含まれるビオチンがとりやすいと思われるかもしれません。
しかしどちらも加熱をするものの、生の状態で卵黄と卵白をかき混ぜてしまうと卵白のアビジンが卵黄のビオチンの吸収を阻害してしまうのです。
ということで、お肌のことを考えるならスクランブルエッグよりも、卵白と卵黄が混じり合わない目玉焼きのほうがおすすめになります。
卵と相性の良い野菜
卵は、“完全食品”ともいわれているほど栄養価の高い食材です。ただ、完全といえども食物繊維とビタミンCは含まれないのが残念なところ。
そこで、卵を食べるときに組み合わせたい食材があります。
それが、キャベツです。
キャベツには食物繊維とビタミンCの両方が豊富に含まれるので、たとえば巣ごもりキャベツやコールスローにゆで卵を加えるなどすると、理想的な栄養バランスになります。
ちなみに、ゆで卵の簡単な作り方はこちらです。
・炊飯器でごはんを炊くとき、水加減をした米の上に卵をのせてスイッチオン
・炊き上がりと同時にゆで卵も完成!
春キャベツがおいしい時期です。ぜひ卵とキャベツの組み合わせで、おいしく美肌を目指しましょう!
まとめ
コスパがよく、いろいろな調理法でおいしくいただける卵。
でも、メニューによって美肌に良い成分がとりやすくもとりにくくもなります。
たとえば生卵よりゆで卵。
卵黄には肌の健康に働くビオチンというビタミンが、生の卵白にはその吸収を悪くするアビジンという成分が含まれますが、アビジンは加熱に弱いため、ゆで卵のほうが肌に良い成分がとりやすくなります。
またスクランブルエッグと目玉焼きであれば、目玉焼きに軍配が。
これは、卵黄と卵白をかき混ぜるか混ぜないかの違い。どちらも仕上げは加熱をしますが、生の状態で卵黄と卵白を混ぜるとアビジンが働いてしまうためです。 ちなみに完全食品ともいわれる卵ですが、食物繊維とビタミンCは含まれないため、これらを豊富に含むキャベツと組み合わせると栄養価が高まりますよ。
参考
sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。