秋の味覚を代表する魚、鮭。

鮭は一年を通して食卓にのぼる機会が多い魚ですが、いただくとき、皮もちゃんと食べていますか?

鮭のアンチエイジング力は、ビタミンCの6,000倍!

鮭の成分で特徴的なのは、強い抗酸化力をもつアスタキサンチンです。アスタキサンチンは、鮭のあの赤い色の成分。

化粧品にも使われることがあるので、耳にしたことがあるかもしれません。

アスタキサンチンの抗酸化作用は強力!

その力はビタミンEの約550倍、カテキンの約560倍、そしてなんとビタミンCの約6,000倍(※)といった報告があるほどです。


※一重項酸素消去について

また、優秀なたんぱく源としてだけでなく、以下のような栄養も豊富に含まれます。

・ビタミンD…免疫力をアップする。新型コロナウイルス予防で現在注目されているビタミン。
・オメガ3脂肪酸…血流を良くするほか、集中力を高めたりアレルギー症状を和らげたりする。
・ビタミンE…抗酸化力が強く、“若返りビタミン”ともよばれる。

鮭は皮にも栄養たっぷり

ところで普段、焼き鮭を食べるとき、皮は残さず食べていますか?


以前、某テレビ番組が行った街頭アンケートでは、食べる派と食べない派がほぼ半々という結果でしたが、もし皮を残していたとしたら、もったいない!

皮を食べるのと食べないので比べると、同じ量を食べてもオメガ3脂肪酸のDHAやEPA、ビタミンEやカルシウム、タウリンなどは25%前後も減少してしまいます。

野菜には“皮に栄養がある”とはよくいわれますが、これは魚にも当てはまること。


ぜひ皮も残さず食べましょう。

魚の皮をおいしく食べる方法

ただ、いくら「皮を食べましょう」といっても、パリッと焼けている皮はおいしいものですが、しっかり焼けていない皮は、どんなに皮好きでもおいしいとは思えないことも。

そんなときは、身から皮だけ取り、トースターで焼くとカリッとお煎餅のようになっておいしくいただけます。

実際焼く場合には、アルミホイルに油をひいて皮をのせ、トースターで様子を見ながら加熱してみて。


アルミホイルに油をひかないと、加熱後に皮がくっついてしまい、はがれにくくなってしまいますのでご注意を。

そのまま食べてもよいですし、トッピングとして鮭チャーハンなどの料理に添えると、アクセントになっておいしいですよ。

まとめ

オリーブ油は血中コレステロールを減らす作用のあるオレイン酸で有名ですが、さらなる健康作用がわかってきました。

鮭にはビタミンCの6,000倍もの抗酸化作用をもつアスタキサンチンのほか、ビタミンDやE、オメガ3脂肪酸などが含まれます。
ただし食べる際、皮を食べないと、ビタミンEやオメガ3脂肪酸などの栄養素は25%前後も減少してしまうことに。

焼き鮭をいただく際は、皮も残さずいただくと栄養を無駄なくとることができますよ。


管理栄養士
長 有里子

sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。

授かるレシピへ