ちまたで根強い人気のピスタチオ。各メーカーから様々な商品が発売されていますね。
実は、ピスタチオはこれからのイベントシーズにもぴったりなんですよ。
その理由は何でしょうか?
ピスタチオはナッツの女王!
ピスタチオはその栄養価の高さから、「ナッツの女王」と呼ばれることがあります。
とくに多いのが、余分な塩分を排出してくれるカリウムです。その量はナッツの中でトップクラスの含有量。また疲労回復に役立つビタミンB1も豊富に含みます。
さらに女性にはうれしい鉄分や、抗酸化作用のあるビタミンEやベータカロテンも含まれているため、美容にも役立つでしょう。
ただ、ナッツというとカロリーが気になるという方もいらっしゃるはず。
たしかにピスタチオの成分の大半は脂質です。そのため他のナッツと同様カロリーは高めですが、その脂質の約9割は悪玉コレステロールを下げる働きのある不飽和脂肪酸です。ですので、食べ過ぎなければ問題はありません。
このようにピスタチオは味や見た目のグリーンの美しさだけではなく、栄養面でも優れた食べ物になります。
ピスタチオとお酒の相性
これから年末にかけ、お酒を飲む機会が増えると思います。その点、ピスタチオは栄養学的にお酒のおつまみとしてぴったりの食べ物になります。
お酒を飲むと、翌日に疲れを感じることはありませんか?
その理由のひとつに、アルコールによって体内のビタミンB1が消費されてしまうことが挙げられます。
ビタミンB1はアルコールの代謝を促す作用がありますが、その点、ピスタチオはナッツの中でもビタミンB1が多い食材です。よって、お酒と一緒にとるというのは相性が良いのです。
ピスタチオを食べると死亡する?!
人気のピスタチオですが、ピスタチオを食べ過ぎると死亡するという噂があるとか…。
この噂のきっかけのひとつは、1960年にイギリスで発生した10万羽以上の七面鳥が死亡した事件のよう。
この原因は、飼料中のピーナッツについていたアフラトキシンというカビでした。アフラトキシンには種類があり、中でもアフラトキシンB1は天然でもっとも強力な発がん物質といわれています。この事件から「ナッツ(ピスタチオ)を食べると死ぬことがある」という噂に変化していったようです。
実際、輸入品のピーナッツやピスタチオなど、他にも多くの食品からアフラトキシンは検出されていますが、行政的に対応はされています。
また検出されたものの大半は微量で、直ちに人の健康に影響を与える心配はない量とされています。
ただし、ピスタチオに豊富に含まれるカリウムを腎臓に障害がある人が多くとりすぎると、高カリウム血症になる可能性がありますので、腎臓に持病がある人は、医師の指示にしたがいましょう。
まとめ
ピスタチオは“ナッツの女王”と呼ばれるほど栄養価の高い食べ物です。
中でも、アルコールの分解を促すビタミンB1の量がナッツの中でも多いのが特徴なので、これからのイベントシーズンには、お酒のおつまみとしてピスタチオを選ぶのはおすすめです。
ピスタチオブームのおかげで、レシピ検索をするとピスタチオを使ったおつまみメニューを色々と探すことができます。 そのままナッツとして食べるのはもちろん、アレンジをしておいしくビタミンB1を取り入れてみましょう。
・ 旬の野菜の栄養事典(吉田企世子/エクスナレッジ)
参考
sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。