冬に美味しくいただける牡蠣は、生食でもフライでも、ソテーなどでもおいしくいただけますよね。とくにこの季節は鍋料理の具材としても定番です。

また牡蠣は「海のミルク」といわれるほど、栄養がたっぷり。 そんな牡蠣の栄養価を高める食べ方をお伝えします。

■牡蠣は亜鉛の宝庫!

牡蠣が「海のミルク」といわれる理由をご存知ですか?

それは、身が乳白色であること加え、牛乳(ミルク)と同様に様々な豊富な栄養素を含んでいる。からです

たとえば、牛乳のカルシウム量は110㎎に対して牡蠣は84㎎。牛乳には及びませんが、それでも豊富な量が含まれています(100g中)。 また鉄分や血行促進作用のあるビタミンEなどもバランス良く含まれます。そして、特筆すべき成分が亜鉛です。

亜鉛は新陳代謝を促したり体を酸化から守ってくれたりする働きがあります。よって不足は肌荒れや脱毛、免疫力の低下などにつながりますが、牡蠣の亜鉛量はすべての食材の中でトップクラスの含有量になります。

■牡蠣フライにレモンをかける意味は?

牡蠣に豊富に含まれる亜鉛は、ビタミンCや有機酸を含む食材(酸味のある食材)と組み合わせることで吸収率がアップします。

つまり、定番の牡蠣フライにレモンの組み合わせは、亜鉛の吸収を高めるために理にかなったものなのです。

またレモンの他にも、ビタミンCの多いブロッコリーや有機酸を含むトマトを付け合わせたり、食後にビタミンCの豊富ないちごやキウイを食べたりといった食べ方もおすすめです。

■「牡蠣のレモンソテー」のレシピ

「牡蠣フライ+レモン」の組み合わせももちろんおいしいですが、自宅でフライを作るのがおっくうなときは、レモンを使ったこのようなソテーはいかがでしょう。

ちなみに、このメニューで男女とも一日分の亜鉛の推奨量をとれるのもポイントです。

・材料(2人分)
牡蠣 160g
A塩、こしょう 適量
A薄力粉 適量
オリーブ油 適量
バター、レモン汁 各大さじ1

・作り方

1.かきは片栗粉(適量/分量外)でもみ、水洗いをして汚れをとる。水気をしっかりふきとり、塩、こしょうをして、薄力粉をまぶす。

2.オリーブ油を熱したフライパンで1を焼き、器に盛る。

3.そのままのフライパンでバターを軽く熱し、レモン汁を加えてソースにし、2にかける。

まとめ

牡蠣は「海のミルク」と呼ばれるほど豊富な栄養を含みます。とくに特徴的なのが、新陳代謝の促進や酸化防止の作用がある亜鉛をトップクラスに含むこと。

たとえば、定番料理である牡蠣フライにはレモンが欠かせませんが、亜鉛はビタミンCによって吸収が高まるので、この組み合わせは理にかなったものといえます。
またビタミンCだけでなく、有機酸も亜鉛の吸収を高める作用があるため、レモン以外でも、同じくビタミンCの多いブロッコリーや有機酸を含むトマトをつけ合わせれば、同様の効果を得られますよ。


 

管理栄養士
長 有里子

sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。

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