私たち日本人は塩分をとり過ぎている傾向にあるため、「塩分のとり過ぎに気をつけましょう」とよくいわれます。
では、どんな食べ物から塩分をとっているのでしょうか? 男女での違いもみていきましょう。
塩分摂取源ランキング(1位-3位)
過剰な食塩の摂取は、心血管疾患の危険因子としてよく知られており、日本でも減塩の取り組みがされています。 日本人の塩分の目標量は、成人男性が7.5g、成人女性が6.5gのところ、実際は9gを摂取しているという現状です。
ではどんなものから塩分を摂取しているのでしょうか?
1位 調味料
2位 魚介類
3位 男性は麺類、女性はパン類
(塩研究より)
1位が調味料というのは納得のランキングではないでしょうか。
ただ、一般的なイメージとして、私たちは醤油や味噌、漬物などから塩分を多くとっていると思いがちですが、若い世代ではこれらの伝統的な調味料からの塩分摂取は意外と少なく、ドレッシングなどの洋風の調味料からの摂取が多くなっています。
また、男性は麺類、女性はパン類からの摂取が多い傾向があり、性別によっても違いがあります。
洋食なら減塩できる?
和食よりも洋食のほうが塩分を控えられると思っていませんか?
和食はイメージの通り、塩分をとり過ぎてしまうメニューが多くありますが、ランキングにパンがランクインしていたように、ほとんどのパンには塩が加えられています。
また、ハムなどの加工品は高塩分ですし、サラダを食べるときにドレッシングをたっぷりとかけてしまうと減塩にはなりません。
和食、洋食問わず、家庭料理ではできるだけ塩分を意識し、もし市販のお惣菜などをいただく際は、栄養成分表示の“食塩相当量”の部分を確認できるといいですね。
減塩の方法
たとえば、減塩をしようといきなり毎日の食事を薄味にしてしまっては、食事に対する満足感が減ってしまいます。 まずは、献立が何品かある場合には、どれか1品をしっかりめの味付けにし、他のおかずを薄味にするというメリハリをつけることから始めるとよいでしょう。
また、酸味、辛み、香り、風味を利用すると、薄味でも満足感のある味に仕上がります。
・酸味…レモンや酢を効かせる
・辛み…唐辛子を効かせる
・香り…長ねぎ、にんにく、ハーブ、シソなどの香味野菜を効かせる
・風味…出汁、カレー粉を効かせる
健康のために減塩を日々意識できるといいですね。
まとめ
私たち日本人は、塩分をとり過ぎている傾向があります。その摂取源となっている食品は、1位が調味料、2位が魚介類。そして、3位は男性なら麺類、女性ならパン類という調査結果があります。
若い世代では味噌や醤油などの伝統的な調味料からよりは、ドレッシングなどの洋風の調味料からの塩分摂取が多くなっている傾向があるので、パンや麺類の食べ過ぎやドレッシングのかけ過ぎなどにも気を付けたいものです。
塩分の過剰摂取は心血管疾患のリスクを高めるため、”減塩”を日々の食事で意識できるといいでしょう。
・栄養と料理(女子栄養大学 出版部/2021年2月号) 参考
sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。