新緑が芽吹く季節。5月は、旬の食材が豊富な季節です。
では、数ある旬食材の中でもビタミンCが豊富な意外な食材は何でしょうか?
ふだんは脇役的存在のあの地味野菜が実は…。
絹さやはいちごに匹敵するビタミンC量!
絹さや(さやえんどう)は、えんどうを早採りしたものなので、この時期が一番おいしい食材です。
一般的には彩りのトッピングとして使われることが多く、そんなに頻繁にいただくことはないかもしれませんが、ビタミンCを多く含むのが特長です。
その量は、ビタミンCが豊富な代表フルーツであるいちごに匹敵するほど。100g中のビタミンCは、絹さやは60㎎、いちごは62㎎です。
よって、脇役にしておくのはもったいない!
春は新生活が始まるなど、ストレスでビタミンCが消耗されがちな季節でもあります。
ぜひこの時期は卵とじや肉と一緒に調理するなど、メイン食材として使いたい野菜になります。
絹さやとグリンピースは同じ?!
ご存知でない方が多いようですが、絹さや、スナップエンドウ、グリンピース、えんどう豆は同じ“えんどう”という植物からできています。つまり、成長過程や食べられる部分によって名前が変わるのです。
さやが軟らかいときに採ったものが“絹さや”です。絹さやが成長して、実とさやが食べられるのが “ スナップエンドウ”、そして成熟して実を食べるのが “ グリンピース”となります。
さらに完全に熟して豆になったものが、大福やみつ豆でおなじみのえんどう豆です。
えんどう豆以外は、旬は春。ぜひこの時期においしくいただきたいものですね。
飾り切りの「矢羽根」とは?
絹さやの飾り切りである「矢羽根」をご存知ですか?
おせち料理の煮しめなどで用いられる飾り切りの方法です。
矢羽根とは、矢につける羽の部分のこと。矢を的に当てることから転じて“幸せを願う”という意味があるそう。
作り方は簡単です。
1.絹さやのヘタと筋をとる。
2.包丁で両端にV字の切り込みを入れる。
3.茹でる。
お子さんなど、包丁で切り込みを入れるのが難しいようだったら、キッチンバサミで切るとやりやすいですよ。
まとめ
新生活がスタートする春は、ストレスによってビタミンCが失われがち。その点、春が旬である絹さやは、ビタミンCの代表食材であるいちごと同じビタミンC量を含みます。
トッピングなどのサブの食材で使われがちですが、この時期は卵とじなど、ぜひメインの食材として献立に使ってみてください。 また、絹さやとスナップエンドウ、グリンピースは同じ植物からできています。
どれも旬は今なので、絹さや同様、この時期に積極的に食べたいですね。
sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。