寒くなってくると、温かい鍋料理は食卓に欠かせない存在になりますね。簡単に作れるうえ、たんぱく質や野菜もしっかりとれるので、栄養バランスもばっちりなのがメリットです。

去年一番食べた鍋料理は?

みなさんが去年、一番食べた鍋料理は何ですか?

紀文の調査(※)によると、「あなたが昨年の秋冬に食べた鍋料理は何ですか?」というアンケートで、おでんが全体で1位という結果になっています。また、1997年から実施の同調査で23年連続おでんがトップの記録を更新しています。

たしかに、おでんはパックで売られていたりコンビニで購入できたりと、手軽さが頻度を上げているのかもしれません。

また同調査の「好きな鍋料理は?」では、少し違った結果に。 年代別では20-30代はキムチ鍋、40代はしゃぶしゃぶ、50代以上はおでんという結果でした。
(※全国7都道府県、20代-50代以上の主婦1,400人を対象とした調査)

おでんを食べるときの注意点

おでんは他の鍋料理と同じく、たんぱく質や野菜が同時にとれるバランス食です。ただ、気になるのは練り物の塩分の量です。

<おでんの練り物の塩分量の例>
つみれ一個…約0.8g
はんぺん1枚…約0.9g
さつま揚げ1枚…約1.2g
ちくわ1本…約1.3g

成人男性の一日の塩分の目標量は7.5g未満、成人女性は6.5g未満です。 おでんを一人前食べると、5g前後の塩分をとることになりますので、塩分が気になる方は練り物の量に注意した食べ方をしましょう。

また妊娠中の方・授乳中の方は、昆布の食べ過ぎに気をつけましょう。 昆布には大量のヨウ素という成分が含まれています。たとえば長昆布、真昆布10cm角には、約20,000㎍のヨウ素が含まれます。一日2,000㎍を超えてヨウ素を摂取し続けると、まれなケースではありますが胎児の甲状腺機能の低下をまねく可能性があるので、妊娠中や授乳中はおでんの昆布を食べるのを控えたり、食べてもひとつにしたりするなどの配慮ができると良いでしょう。

■今年のトレンド鍋は?

グルメサイトのぐるなびは、2022年の『トレンド鍋』に「平成リバイバル鍋」を選定しました。 平成リバイバル鍋とは、Z世代などが注目する「平成」に流行した鍋に、“今らしさ”を感じさせる要素を取り入れた鍋、また平成に流行し定番となった「鍋」の食材・見た目・食べ方を見直し、アップデートされた鍋のことをいいます。
ちなみに同サイトの調査では、平成を代表する鍋料理の1位はキムチ鍋、2位は豆乳鍋、3位はもつ鍋という結果になっています。

まとめ

ある調査では、昨年の秋冬にもっとも食べられた鍋料理は「おでん」という結果になっています。 おでんは栄養バランスがよいメニューですが、おでんを食べるときに注意したいのが、塩分です。練り物には多くの塩分が入っている傾向があるため、練り物の食べ過ぎには気をつけましょう。
また、妊娠中や授乳中の方は昆布の食べ過ぎにも気をつけましょう。


管理栄養士
長 有里子

sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。

授かるレシピへ