そのまま食べてもスイーツに使ってもおいしいフルーツ。 実りの秋には、様々なフルーツも出回ります。

フルーツの主な栄養というと、ビタミンや食物繊維、ポリフェノールなどがありますが、今回は秋冬に旬を迎える果物のビタミンC量を比べてみましょう。

秋冬が旬な果物 ビタミンCランキング

秋や冬に旬を迎える果物には、柿、ぶどう、いちじく、りんご、みかんなどがあります。 この中でビタミンCが多いイメージがあるのは、みかんでしょうか?

実は、みかんよりもビタミンCが多いフルーツがあります。それが、柿です。

<ビタミンCの量(100g中)>
1位 柿…70㎎
2位 みかん…32㎎
3位 りんご(皮なし)…4㎎
3位 ぶどう(皮なし)…2㎎
5位 いちじく…2g

柿のビタミンC量は、みかんの2倍以上もあります。また柿はすべてのフルーツの中でもビタミンCの量はトップクラス。風邪をひきやすいこの時期には積極的に食べておきたい果物です。

柿は加熱で栄養価アップ

柿にはシトルリンとGABAという成分が含まれます。 シトルリンはアミノ酸の一種で、血管を拡張させて血流を改善する作用があります。そしてGABAもアミノ酸の一種で、脳に多く存在する神経伝達物質です。神経を落ち着かせ、リラックスさせる作用があります。

近年、柿に含まれるこれらのシトルリンとGABAは、加熱をすると増えることが明らかになりました。

ただ、柿は加熱をして食べることはあまりないかもしれません。

でも、昨年JA全農がTwitterで投稿した「焼き柿」のレシピが話題になったことを覚えていますか?  この焼き柿の作り方は、柿のヘタ部分を切り落とし、切り口の表面に放射線状に切り込みを入れ、トースターで10分程焼くというもの。カスタードみたいなとろっとした甘さが楽しめるそうですよ。

■柿トーストレシピ

一方、食事として柿を”焼く”メニューであれば、トーストがおすすめです。

・材料(1人分)
■食パン 1枚
■柿 1/4個
■バター、ピザ用チーズ 適量

・作り方
1.柿は薄切りにする。
2.食パンにバターをぬり、柿をのせたらチーズをかける。
3.チーズが溶けるまでトーストする。

柿とチーズの甘しょっぱさがおいしさの秘訣です。時間のない朝食でも簡単にできますよ。

まとめ

秋冬フルーツの中でビタミンC量がダントツNO.1なのが、柿です。 柿はそのままでもおいしいですが、近年の研究で”加熱”をするとシトルリンとGABAという成分が増えることがわかりました。

ただ、柿を加熱して食べることが少ないかもしれませんが、昨年、JA全農がツイートした「焼き柿」のレシピが話題に。またトーストの具にしてもおいしいですし、ぜひ今年は生と加熱の両方で柿を味わってみてはいかがでしょうか?


管理栄養士
長 有里子

sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。

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