夏野菜が出回る季節になりました。見ているだけでも元気になれるカラフルさが特徴の夏野菜ですが、この色にまさに栄養が含まれているんですよ。
では、眼精疲労に役立つ夏野菜は何でしょうか?
ブルーベリーと同じ“紫色”がポイント!
現代人はパソコンやスマホで眼を酷使しがちです。眼精疲労におすすめの食材といえば、ブルーベリーが有名ですよね。では、ブルーベリーと同じ紫色の野菜といえば何が思い浮かびますか?
そう、ナスです。
ナスの紫色の成分はナスニンという色の成分で、ブルーベリーと同じアントシアニン系の色素です。よってブルーベリーと同じく、眼の疲れをやわらげる効果が期待できるとされています。
ただ、このナスニンは皮に含まれます。
つまり、夏の定番である焼きナスには皮がついていないため、残念ながらナスニンは摂取できないということに。
おすすめは、皮がついたまま調理する田楽や麻婆ナス、漬物などのメニューになります。
ナスのぬか漬けのメリット
最近では、チャック付き袋の発酵ぬかどこが人気です。あらかじめ発酵されたぬかが入っているので、野菜をそのまま漬けられるという手軽さが魅力ですよね。
さらにナスを漬けるなら皮付きのまま入れるのでナスニンもとれるうえ、ぬか漬けにすると栄養価もアップします。たとえば生のナスにほとんど含まれない成分に、ビタミンB1とB6があります。ビタミンB1は疲労回復作用が、ビタミンB6は主にたんぱく質の代謝をサポートする成分ですが、これがぬか漬けになるとアップ!ビタミンB1は約3倍、ビタミンB6は約2倍に。
これは米ぬかに多く含まれるビタミンB1とB6がナスに浸透することによるものです。
ちなみに、ナスをぬかに漬けるとき、釘を入れると紫色がきれいに保たれるといわれますよね。
これは、ナスニンはぬかに含まれる乳酸菌の酸に反応して色落ちしやすいのが、釘の鉄分がナスニンと結合することによって色が安定するからです。
手軽なナスの作り置きレシピ
お弁当を作るとき、赤い色のミニトマトは欠かせないという方は多いでしょう。お弁当での赤いおかずは彩りの面で欠かせませんが、ミニトマトだけでマンネリ化していませんか?
皮付きのナスのお手軽レシピとして、夏野菜を使ったナスの浅漬けをご紹介します。
酢を使うので、作り置きにもぴったりですよ。
<ナスの浅漬け>
・材料(作りやすい分量)
ナス、きゅうり 各1本
ミョウガ 2個
塩 小さじ1/2
A酢 大さじ3
A砂糖 大さじ3/4
Aレモン汁 大さじ1/2
・作り方
1.ナス、きゅうり、ミョウガは縦半分に切り、斜め薄切りにする。
2.1をボールに入れ、塩をふって軽くもむ。10分ほど置いてしんなりしたら、水気をしぼる。
3.Aの調味料を合わせたもので2を和える。
まとめ
眼の疲れに役立つ食べ物で有名なのはブルーベリーですが、野菜では同じ紫色であるナスにもその作用が期待できます。
ナスの紫色にはナスニンという色素成分が含まれており、このナスニンが眼精疲労をやわらげる作用があるとされているのです。
ただし、ナスニンは皮に含まれる成分。皮も一緒に調理する田楽や麻婆ナス、漬物といったメニューがおすすめでしょう。
また最近話題のぬか漬けは、ナスではナスニンがとれるだけでなく、ぬかの栄養がナスに移ることでビタミンB1やB6がとれやすくなるというメリットも。
夏野菜の代表、ナスを皮付きのまま食べて、眼のケアに役立ててみてはどうでしょうか?
・ 旬の野菜の栄養事典(吉田企世子/エクスナレッジ)
参考
sazukaru代表。管理栄養士。 39歳で体外受精を経験し、40歳で第一子を出産。自身の経験から、不妊治療をされている方に向けた「授かるごはん」講座を主宰する。 人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴をもち、現在は雑誌やサイトの栄養監修なども手掛ける。